第二話 発覚

      2020/02/03

「あなた、正直に話して。

私は、あなたが思っている以上に、

あなたが隠している事を知っているのよ

 

第一話はこちら「絶望」

 

その日は、いつもの日常と変わらない、何の変哲も無い朝だった。

 

僕はスマホの目覚ましの音で目が覚めた。
当時スマホ機種変したばかりで、以前使用したスマホを目覚まし代わりにしていた。

 

僕はスマホを止めるために辺りを見回した。

 

・・・

 

ベッドのどこにもない。妻と子供はまだ寝ている。

どこか遠くの部屋でなっている感じだった。

 

そうだ、昨日は僕は部屋の外にある玄関に置いていたんだっけ。

 

玄関に向かう。

 

・・・スマホがない。

 

どこか別の場所から聞こえてくる。

 

・・・何でだろう?

 

とにかく、音のありかを探す。
別の部屋から聞こえているようだった。音の鳴る方向へ向かう。

 

・・・あれ、何でここから音がするんだろう。

 

音が鳴る場所を見つけた。

 

・・・それは、妻の化粧ポーチの中からであった。

 

・・・なんで??

 

しばらくは眠くて頭が回らなかった。だが、だんだん目が覚めるに連れて、事の重大さに気づいた。

 

妻は僕のスマホの中身を見ている。。。

 

当時のスマホには、ナンパした子とうつった写真が内臓のSDカードに入っていた。それを抜き取って他のデバイスで見れば、パスワードロックを解除しなくても見れるのだ。

僕は急いでスマホの裏を開けた。

 

・・・SDカードは抜き取られていた。

 

妻はナンパに関する写真を見ている。再度確信した。そして実家に帰って見せるつもりだ。

 

一気に胸の鼓動が早くなっていった。

 

なんて言い訳をしよう。必死に考えた。

 

落ち着け、よく考えろ。

 

当時は、絶対に認めては行けないと考えていた。

 

SDカードには写真のみでラインのやりとりは入っていない。
写真もカラオケや居酒屋の写真だ。キスしてそうな写真があるがハッキリとはうつっていない。

 

写真を撮ったその場に他の人もいたと言い張ればいい。

 

よし、それで行こう。

 

妻は、僕が古いスマホを目覚まし代わりにしていることを知らなかった。だからスマホを隠しても気づかないと思ったのだろう。

 

危なかった。

 

しばらくして、妻が起きてきた。

 

「おはよう」

 

いつもと変わらない、眠そうだったが穏やかな表情だった。

 

僕はすぐに切り出した。

 

「僕のスマホ、どうして君の化粧ポーチに入ってるの?」

 

・・・切り出した次の瞬間、さっきまで穏やかだった妻の表情が一変した。

 

そして、次に妻が発した言葉は

 

 

 

「あーあ。失敗した。

見つかっちゃったかあぁ」

 

 

その言い方は、いたずらが見つかった子供が白状するような

 

そんな生易しいものではなかった。

 

例えるならば、彼女の表情と話し方は、まるで殺人事件のテレビドラマで一番仲のいい、信頼の置ける人物が

 

実は真犯人で、証拠を突きつけられ、開き直った時の表情であった。

 

「見たの?中身」

 

「見たよ」

 

「あれは他の人もいたんだよ」

 

「ふーん」

 

・・

・・・

・・・・

 

次の瞬間、妻は何かを決心したような表情でこう言った。

 

 

「あなた、正直に話して。

私は、あなたが思っている以上に、

 

あなたが隠している事を

 

知っているのよ

 

その言葉を聞いて

僕は、凍りついた。

 

続く。

 

第三話 「疑惑」

 

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