第四回 暴露

      2019/06/25

毎日やり取りしていた妻とのラインの返信が
突然遅くなり始めた。

 

第三話はこちら「疑惑」

 

「子供のおもちゃを今日送ったよ。確認してね」

返事がない。

 

到着日に再度聞く。

 

「荷物届いた?」

 

すると、素っ気ない短文が届く。

 

「届いたよ、ありがとう」

 

彼女とは、実家に合流する日を決めていたが、

 

「僕は実家に5時頃に着くよ。君は?」

 

返事がない。

 

急に態度が素っ気なくなったこの状況に、
流石に楽観的ではいられなくなった。

 

これは、実家に帰ったら追及される・・。

 

実家に向かう新幹線の中で、僕は彼女からの追及をかわす論理を考えていた。

 

しかし、うまいかわし方が思いつかない。

 

あまりにも思いつかないので、

 

佐藤優の「交渉術」という本を読んだり全く見当違いの行動をとってしまっていた。

 

具体的な対応策が思いつかないまま、実家に着いた。

 

彼女は、僕の両親に対しても連絡を絶っていた。

 

両親も、普段とは異なる彼女の対応に戸惑いを隠せず、僕を質問ぜめにした。

 

父「彼女からいつ来るかの連絡がこないぞ。返信もない。どういう事なんだ?」

 

父「こんな事初めてだぞ。いつもはお前が帰ってくる何日も前からうちに来てるのに」

 

父「喧嘩でもしたのか?」

 

僕はごまかした。

 

「・・うん、実はここに帰る前にちょっと喧嘩したんだ」

 

彼女が実家に来ない理由は明らかだ。

 

連絡つかない理由も明らかだ。

 

彼女は、この前の一件を話そうとしている。

 

父「そうか、喧嘩したのか。。まあ、夫婦の事は2人にしかわからないからな」

 

父「大丈夫なのか?仲良くやっているのか?」

 

「うん、大丈夫だよ。ちょっと誤解をしてるみたいだから」

 

父「そうか、、それならいいのだが。仲良くしとくんだぞ」

 

父「孫と会えるのが楽しみだよ」

 

その気持ちが痛いほどわかるだけに、僕の考える予想が気分を憂鬱にする

 

彼女は子供を連れてこないかもしれない。

 

こちらから電話やラインで何度も連絡を試みた。

 

しかし返信がない。

 

翌日も何もなかった。

 

両親も理由がわからず、心配していた。

 

突然、インターフォンが鳴った。

 

モニターを見ると、彼女が映っていた。

 

俯いて横を向き、カメラから目線を逸らしている

 

彼女は・・・1人で来ていた。

 

子供たちを連れてきていない。

 

僕は、彼女が何をしにここへ来たのか完全に理解した。

 

彼女は両親に話すつもりだ。。

 

僕は、昨日から言い訳を必死に考えていた。

 

だが、うまい言い訳が思いつかない。

 

証拠はない。

 

おそらく、彼女は今までのことを両親に話すだろう。

 

過去、何回も遊びがバレた経緯がある。

 

クラブナンパ、合コン、デート・・・

 

喧嘩した翌日にクラブに行き、朝帰り

 

その度に男女の関係はないと言い切っていた。

 

絶対に認めなかった。

 

認めたら終わると考えていた。

 

彼女に問い詰められた場合は、

 

過去は確かに遊んでいた。しかし、今はやっていないと言い張ろう。

 

彼女の言うことは全て推論である。

 

ナンパをしているという証拠はない。

 

大丈夫。大丈夫だ。

 

自分に強く言い聞かせる。

 

返信がないから心配してたよ」

 

「何か話したの?」

 

「・・・何も。何も話していないよ」

 

「・・・・そう」

 

両親は、彼女が僕と夫婦喧嘩をしたと思い、いたわるような雰囲気で接していた。

何か力になりたい、手助けしたいという気持ちが働いたのだろう。

 

母「あなたと連絡がつかないから心配でいたのよ」

 

「・・・・・」

 

母は、数日前に足を骨折し、車椅子生活を送っていた。

 

不自由な生活を送っていただけに、孫に会えるのを心待ちにしていた。

 

母「今日は1人で来たの?」

 

「・・・・はい」

 

母「そうなの。。どうしたのかしら?」

 

母「見ての通り足を痛めて不自由してるのよ。
孫に会えるのを凄く楽しみにしていたの」

 

「・・・・・」

 

彼女は俯いたまま何も答えず、リビングの椅子に腰掛けた。

 

そして、再度、僕に対して問いかけた。

 

「何も言ってない?」

 

「何も・・・。夫婦喧嘩したことは話したよ」

 

それを聞いた彼女は、何も答えず、反応もせず

 

黙って持って来たカバンの中から一冊の分厚いノートを取り出し

 

テーブルの上に叩きつけた。

 

バンッ!

 

彼女は、意を決したような表情で、両親に言葉を発した。

 

「この人は・・・

 

私の夫は・・

 

ナンパをしています」

 

「ここにあるノートが、その証拠です」

 

ノートには、ナンパしてLINE交換した女の子とのやり取りの
キャプチャ写真が貼られていた。

 

そして、彼女は

 

女の子とのやり取りを一人一人読み上げていった。

 

「彼女の名前はエリさん。この人は『この前はありがとう。今度飲みに行こうよ』と送っています」

 

「彼女の名前はユウコさん。『今度の金曜日の夜は空いてる?』」

 

「彼女は中国人なのか韓国人なのか知りませんが、なんて読むかはわかりません。」

 

「彼女の名前はリカさん。『この前は楽しかったよ。また会おうね』」

 

 

そして

 

「この写真は、この人がナンパした女子大生と旅行に行ったツーショット写真です」

 

そこには、旅行に行った子と一緒に撮った写真がノートに貼られていた。

 

「そしてこれは、この人が書いているナンパブログです」

 

そこには、僕がナンパして即った様子を
生々しい表現で書いたブログ記事が貼られていた。

 

僕は・・・

 

これ以上ノートを見ることができなかった。

 

彼女は

 

何も証拠を持っていないどころか

 

全ての証拠を握っていた。

 

 

「私は、この人と離婚をします」

 

そして、僕を睨みつけ、言い放った。

 

「慰謝料と養育費、きっちりと払ってもらいますからね」

 

 

僕は

 

もう

 

何も考えることも

 

動くこともできなくなっていた

 

 

続く

 

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